耳のないパンを焼く41の方法。

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#KuToo運動に乗れなかった理由。

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 結構前だけど#KuToo運動があった。その時の盛り上がりに対する違和感を今なら書いていいですか。女性が職場でヒールの高い靴を強いられるのはおかしい、そのムーブメント自体はおかしくないと思う。動きづらいのに、仕事の邪魔をするのに「マナーだから」と義務付けられる。それは理にかなわない。フラットな靴で機敏に動けた方がいい。それはそうだ。

 なんだかなって思うのは、わたしが気づいたころには、まるでヒールのある靴自体が女性差別の象徴みたく世間が燃え上がっていた事だ。どうして女性だけをパンプスという「苦痛」にねじ込むのですか。男性は履かなくていいのに。どうして女性だけ。

 それって男女平等じゃなくて、「わたし達は社会的弱者だから優先して救われるべき」っていうちょっと間違った被害者意識なんじゃないかなって思う。なぜ「ヒールの靴を履きたくても履けない男性」の事を考えて発言しないんだろう。女性がヒール靴を強いられるのをやめるべき、ではなくて、性差によって着用するものを決められるべきではない、っていう発想じゃないならおかしくないですか。

 「女性はみんな迷惑してるんですよ」みたいな態度も理解しがたいというか、「女性」ってまとめてくくられるのも、好んでハイヒールを履き続けてきたわたしにとっては正直迷惑でもあった。足は痛い、なじむまでは血まみれにもなる、滑ってずっこける……それでもわたしはハイヒールが好きだった。会社員して毎日スーツで出勤してた時だってヒールの高い靴を強いらてはなかったけど、履いていた。自分で選んで。そういう女性だって少なくないと思うんだ。

 「仕事の効率が下がるのにハイヒールを強いられるのはおかしい」が、「ハイヒールは苦痛だ、それを履く女性はかわいそうだ」みたいに歪んで広がった(とわたしは思う)のは変だ。とはいえ#KuTooは厚労省まで動かしたし、他国でも同じ事が問題視されているので、やっぱりわたしがおかしいのかな。

 でも「わたしはスカートとハイヒールを着用して仕事をしたいのです」って言いたけど言えない男性が、声を上げられないままずっと存在してるんじゃないかと思うんだ。雰囲気的に未だ言えないのが社会だよね。#KuTooで盛り上がった人たちの中に、彼らの立場からヒール靴問題・性差別問題を考えた女性はいかほどいるのかな。