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ここ数年7月下旬になるとクワガタだのカブトムシだのを飼う男子がわが家におります。カブトムシ君がいると土を湿らせるため霧吹き貸してくれって度々頼まれるんです。わたしが持っているのは製パン用の細かい霧が出るものでプラスチック製とはいえ100円ショップで買える類の物ではありません。100円では買えません。そこに留意して絶対土で汚すなと貸し出しの度に口をすっぱくして言い息子も神妙な顔で御意と答えてきたと思うんです。今年は幼虫が7匹も生まれましてうまくいけば7回も完全変態が見られる事態となりました。幼虫育成のために飼育かごの環境を整える事にした息子と配偶者。息子に頼まれいつものように霧吹きを貸してしまいました。数十分後、掃き出し窓の向こう、土だらけの息子の手にがっしり握られた、土だらけの霧吹き。霧吹きに、カブトムシさんの幼虫がうじゃってる土が、大量に。あまり昆虫、特に幼虫が得意ではないので内心半狂乱になりつつなるべく冷静に新しい物を買って献上するよう申し伝えました。土だらけにしたのはいいんです。子どもはすぐ忘れるんでいずれ起こるとどっかで思ってたから。予想外だったのはそれ以降のやりとり。
「100円ショップで売ってる?」
売ってないって最初から言ってるじゃん。製パンか製菓道具売り場だよ。
「それってどこにある?」
大型スーパーにはあるかもね。
「なかった」
もういいよ自分で探すから。
とは言ったものの自力でも見つけられず。その後入手できたか?とうちのオスふたりに聞かれたので否と答えました。したらばのちに、再度電話が。
「100円ショップに売ってない?」
ケンカを売っているのかな?
「200円以上商品もあるじゃん?」
100円ショップは微細霧吹きを扱ってないと思うよ。500円商品にもないと思う。彼らなりに一生懸命探してくれたのは分かるけどこころが一向に晴れませんでした。今思えばわたしはその霧吹きにパンを作ったとか村上春樹式にフランスパンを温め直したとかいろんな思い出を詰め込んでたんだと思います。だからどんな代替案を出されても納得できない。要はかけがえのない大切なものを失ってしまったのです。失って初めて気づく無色透明のプラ製霧吹きの大切さ。貸さなきゃよかった。エサと一緒100円ショップで虫用霧吹きを買わせとけばよかった。霧吹きよ、まさかあなたがこんなにも大きな存在だったとは。後悔先に立たず。
ダイソーのシリコンマットは小さめですが一般家庭の調理台にピッタリです。おうちでのパン作りに大活躍しております。オススメです。製パン用霧吹きも取り扱いよろしくおねがいします。