ダイソーの動物の形をした商品が著作権侵害として販売中止になりました。
100円ショップには「◯◯風」商品が数え切れないほどあり、それらがスマッシュして売り切れ続出なんて現象もよく起こる。わたしもダイソーのコピック風イラストマーカー全色コンプリートしてイッエーイ!となったクチです。探すの苦労したんだ、ほんとに。実はコピック自体に触ったこともないので比べようもないんだけどわりに楽しく使った。
販売中止になった「ぷにゅぷにゅあにまる」の元ネタ「もにまるず」は「手づくり作家もの」。正直なところわたしには「もにまるず」の用途がさっぱりわからない。しかしこの「なんに使うか分からない」が大きなポイントなのだ。タブトラッグス風はバケツとして、ナノブロック風はブロックとして、コピック風はマーカーとして機能する実用品である。対して「もにまるず」はビジュアルと手ざわりを楽しむ一点もののフィギュア。さわって楽しむという特徴はあるが基本的には鑑賞・収集要素が強い。アーティストの作品にあるのは商品価値ではなく存在意義。100円のパチモンが売れる売れないではなく、コピー商品が流通していること自体が「もにまるず」のアイデンティティを脅かす大問題なのである。
ところで「ピッカリ君」をご存知だろうか。
一枝軒さんのブログ・インスタに使っていただいたピーマン林とピッカリ君です。・自分の写真のリポスト、初めて。・#一枝軒#ピッカリ君#表参道#南青山#骨董通り#ピーマン
「ピッカリ君」は岐阜県の作家増田豊さんが作る土鈴(どれい)である。鈴なので振るとりんりんいう。「ピッカリ君」はラッキーチャーム。ひと振りすればいいことが……あるかないかはともかく、手づくりで世界に一体しかない愛らしいフォルムに飄々とした表情にそして出会ってしまった運命に価値がある。近頃この「ピッカリ君」の模造品も出回っているようでファンとしては悲しいやら腹立たしいやら。増田さんの胸中察するに余りある。このもやっといらっとした気持ちは「もにまるず」のデザイナーはじめ周辺の方々と共通しているのではと思う。容器・筆記具・玩具・フィギュアあるいは土鈴。日常生活になくても一番困らないものはと問われればフィギュアや土鈴と言うしかないのだけど「なくてもいいもの」が人生を豊かにすることもあるのだよ。と書きながらイラストマーカーでイッエーイ!なってた自分を思い出すとコピックさんに申し訳ない気持ちになってきた。タブトラッグス風バケツも持ってるや……。主婦と100円ショップの関係は結構深い。