かれこれ15年くらいは主張し続けているが「ピーマンの肉詰め」が許せない。「ハンバーグの延長だからお野菜も一緒に食べられるでしょ?」的悪い方面のおかん愛が溢れる食べ物だ。ハンバーグと野菜の一体型を名乗るわりには口の中で「肉部」と「ピーマン部」があっけなく決別しすぎるのである。多少つなぎの小麦粉を多めに振ったところでその分裂は止められない。結果口の中という控え室に犬猿の仲である肉部とピーマン部が共存してしまい、和解させるにはごりごり噛んで飲み込むしかなくなるわけだ。
全くマリアージュしないままな!
初めからピーマン刻んでハンバーグのタネに混ぜてくれた方がマシである。
そんなわたしが「ピーマンの肉詰め作ってみよっかな」という心境になった。大の苦手である「おかずの作り置き」に何度目かのチャレンジをすることにして、某作り置きレシピサイトにピーマンの肉詰めがあり、わが家にピーマンとひき肉があったからである。作っておいてポイと出せるなら楽だし、わたしがピーマンの肉詰めを好かんからと言って息子や配偶者も好かんとは限らないではないか。出されたもの食べなさい。それにやっぱり家族の健康を思うと緑黄色野菜はマストであり好物のハンバーグと一緒なら食べやす……ああああ!あかん方のおかんの愛情になっとる!それにうちの子ピーマン単体で食べられるし!ということで「無限ピーマン」なるピーマンのおかずを作った。息子の感想は以下。
「満腹になったら無限はムリ」
命は有限。食べ物は感謝していただきます。